Judd Tour: サン・アントニオ編 (1)―地平線の見えるファーストフード店

モーテルで2泊目の朝を過ごしてChinati foundationを再度訪れる。ジャッドの旧来の友人、彫刻家オルデンバーグClaes Oldenburg and Coosje van Bruggenの作品「The Monument to the Last Horse」を観るために。事務所のスタッフの女の子が特別に案内してくれるという。彼女は地元テキサスのオースティン 出身で、父親が建築家なのだと言う。自宅は彼女いわく”wired”だったそうなのだけど、そのおかげか彼女の姉妹も建築を大学で勉強し、また自分もこのMarfaに来てアートに囲まれた生活を静かに暮らしているという。ここでは本当にお金の心配をしなくて良いほど、何も使うところがないという。

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オルデンバーグの彫刻はこのMarifaの中では唯一、具象的な形をとり、馬の蹄鉄をFRPでスケールアップしている。この彫刻はこの地で最後の馬に捧げられたメモリアルなのだが、その位置と、スケールは手袋のようパーフェクトに敷地に呼応している。ジャッドは自身とは全く異なるスタイルのアーティストの作品も的確に評価できる才能と自由さをもっていたのだと思う。
その後一路サン・アンノトニオへ。約6時間のドライブの3分の2をただただ地平線を眺めながら走る。ハイウェイにようやくたどり着いてもたまに現れるロードサイドの店はガソリンスタンドかファーストフードの店に限られている。その向こうは何もない荒野と、退屈きわまりない低層の建物がたまに横たわっているだけだ。火星に人類が住み着いてもこんな風景が増殖されるのだろうかとふと思う。
でもそこにも人はサボテンのように住み着く。ドライブの休憩をとるために店に寄ればいつものメニューにナチョスといったメキシカンなメニューが付加される。しかしそれを腹に流し込むのはコーラかペプシと決まっている。ファーストフードの食材はたぶん、どこかの大きな配送センターから飛行機で毎日こんな僻地にさえ空輸されているだろう。世界のどこかで、同じ時間にまったく同じものを食べている人が何人いるのだろうか。

「Judd Tour: サン・アントニオ編 (1)―地平線の見えるファーストフード店」への1件のフィードバック

  1. 教えてもらっちゃったよ(笑)・・元気で何より

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